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2007年3月27日 (火)

性暴力とは?-国連マクドゥーガル報告

『増補新装2000年版 戦時・性暴力をどう裁くか 国連マクドゥーガル報告全訳』(VAWW-NET JAPAN編訳、凱風社2000)を読み途中。今日か明日には読み終えます。プライベートでばたばたしたので、エライ読むのに時間かかってます。いやはや…。

さて、この本を読んで、自分が重要だと思った点はいくつかあるのですが、まず、性暴力とは何かを説明している点がちょっと新鮮だったので紹介します。

---◆21 強かんは「性暴力」の定義の中に含まれる。この報告書では「性暴力」を、性的手段を利用して、または、性を標的として行われる、身体的または心理的なあらゆる暴力と定義する。性暴力は、公衆の面前で裸になることを強制したり、性器を切除したり、女性の乳房を切りとるなど、人の性的特徴に向けられた身体・心理双方への攻撃を意味する---(37ページ)

性暴力というと、自分の意識の中では強姦の印象が強かったのだが、強姦は強姦で性暴力としてとらえつつも、もっとひろい範囲を性暴力としてとらえる視点を持とうと思った次第です。おさかなはニックネームこそ「おさかな」ですが、「魚眼」なみに広い視野を持つには精進が必要ですね…。え? おさかなの到達が低すぎる? うるさいです、だから勉強しているんです(泣)。

あと、もう一点。考えさせられたのは次の点です。

---◆16 第二に、国際人道法には国内法と同様、女性の「名誉」の保護規定を含んでいることが多く、攻撃を受けた性暴力の被害者(サバイバー)が何らかの形で「名誉を傷つけられた」という含みがあった。この報告書は、このように性格づけることは誤りであるという立場をとる。いかなる強かんも、またいかなる状況下での性暴力も、名誉を失う側は加害者のみであるからだ。強かんはまさに人間の尊厳と身体への完全性への攻撃であり、何よりもまず、暴力犯罪にほかならない。---(34ページ)

 性暴力の問題で、名誉を失うのは、加害者のみだという指摘は、考えさせられます。その通りかもしれないな、と。被害者がともすれば「恥ずかしくて生きていけない」とか差別の対象にされてきたりした戦後の状況を考えると「名誉を失った」という被害者の言い分に同意もできますが、本来は被害者は犯罪行為を行ったわけではないのですから、加害者こそが本来は名誉を失っているのだということは、国際的にもっと広く認識されてもいいかもしれませんね。

 まだ他にも考えさせられたところや、これってどうなんだろうと思って調べなきゃと思っている部分があるのですけど、とりあえず今日はここまで。

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コメント

おさかなさんに触発されて私もマクドゥーガル報告を読んでいます。この報告書が国連の人権小委員会で歓迎されたことなど、恥ずかしながら全く知りませんでした。
調べてみたら、日弁連も意見書の中でマクドゥーガル報告を歓迎していますね。
http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/2000_9.html

声が大きい方にばかり気をとられると世界の潮流から取り残されそうです。良い本をとりあげていただき、おさかなさんに感謝しております。

投稿: 書を守るもの | 2007年4月 1日 (日) 09時08分

コメントありがとうございます。

>おさかなさんに触発されて私もマクドゥーガル報告を読んでいます。

ありがとうございます。少しでもお役に立てたとしたらうれしいです。まあ、手当たり次第に読んでいるというのもあるんですけど・・・。

>声が大きい方にばかり気をとられると世界の潮流から取り残されそうです。

何を世界の潮流と見るのか、日本国内の報道や書籍だけを見ていると、見えにくいことって、おさかなもときどきあります。何が世界の本流なのか、見極める目を僕も持ちたいですね。

投稿: anemonefish | 2007年4月 1日 (日) 21時34分

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