長野に昨日まで取材。製造業の工場が多く、自動車や工作機械、電子基板、製麺工場などなど、いろんな工場が長野県にはあるみたいだ。そこに派遣を中心に、外国人労働者がたくさんいる。
そして、無理を承知でお願いして、外国人労働者のお宅に一件、訪問させてもらった。にこやかに、笑顔で迎えてくれてうれしかった。ひとなつっこくて、冗談もたくさんいっていた。「ブラジルのコーヒーがあるけど、飲む? とっても苦いよ」といわれて、ブラックで飲んでみた。しかし、意外に苦くなかった。そんな僕らを見て、「え~? どうなっているの、この人たち!」と奥さんがすごくびっくりしてた(笑)。奥さんはそのコーヒーに砂糖を入れないととても飲めないらしく、夫もしかり。僕たちが普通に飲むのが意外だったらしく、かなり大げさに(?)驚いてくれた。
そんなひょうきんな(?)ご家庭だったが、妻の派遣の仕事がなくなり、夫の収入だけで生活しているというそのご家庭で、話を聞いてびっくりしたことが2つあった。
ひとつは、地元に、外国人が入店すると、ブラジル風の音楽に変わるスーパーがあるというのだ。ふだんは、日本人向けの音楽が流れている。明らかに外国人とわかる人が入店すると音楽が変わる。ブラジル人でも日系で、外見からは日本人としか思えない人は、入店しても音楽は変わらない。つまり、曲が変わるのは、「外国人が万引きするかもしれない、気をつけろ!」という、店員向けのメッセージだというのだ。
夫は、こういった。
「ブラジル人にもいいブラジル人、悪いブラジル人がいる。なぜ日本人が入っても曲が変わらないか? それはここが日本だから。でも、日本人にも外国人にも悪い人もいればいい人もいる。それはこの先もずっと変わらない」
夫は、名前も、外見も見るからにブラジル人なのだけど、彼は同じ外国人を見つけると、やっぱり万引きしないかどうか、注視してしまうという。これは別の方から聞いた話だが、ブラジル人同士、犯罪を起こすと「外国人はやっぱり悪いヤツ」だと見られるのがいやなのだそうだ。その夫は、店内で出会ったブラジル人が「やあ、○○!」と声をかけてきてくれると、「ああ、この人はいいブラジル人だ」と安心するといっていた。こんな肩身の狭い思いをさせているのは、日本人なのだ。何だか僕は、日本人として恥ずかしく、申し訳ないと思った。
もう一点びっくりしたことは、国保料を月に2万円以上払わないといけないのだが、夫の収入も激減し、とても払えなくなっているのだ。それでも毎月、役場に行って数千円ずつおさめているという。夫の収入は10万円程度しかない。それなのに、一生懸命少しずつでも国保料をおさめようとがんばっているのだ。ブラジルに帰る人も周囲にはたくさんいるのだけど、彼は、「国保料を滞納したままブラジルに帰る気はしない」と彼はいった。まじめに払い続けているのだ。だけど、払えるだけの財力はない。子どもも学校にいっている。家族を養い、家賃も、水光熱費も払わなければ。そうしたなかで、地道に国保料を払い続け、窓口で事情を説明し続けているという彼らの話を聞いて、無力な自分にもどかしさを感じた。減免ぐらいできないのか? …減免できないかどうかは、地元の方に事情を話して、手を入れてもらう予定。そもそも減免規定がその自治体にあるかどうかもよくわからんし。
何にせよ、ブラジル人は陽気でおおざっぱだと思っていたのだけど、そのご夫婦は、すごく几帳面でまじめだった。
何だかとりとめもないエントリだが、以上。
最近のコメント