経済・政治・国際

2009年7月 1日 (水)

何をいってるのやら…

田母神様が、8月6日に、「ヒロシマの平和を疑う」なる演題名で、講演をおこなうようだ。しかも、広島市で! 広島市の秋葉市長は、これに日程変更をもとめる要請文を出した。詳細は下記の通り。(魚拓)

http://s03.megalodon.jp/2009-0701-2303-56/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090629-00000124-mai-soci

日本会議の井坂さんという人は、「核兵器廃絶」が願いなのに、田母神氏の講演を8月6日にやって何が悪いんだ、っていいたいみたいですね。何をいっているのやら! 田母神氏は、日本も核武装すべきだっていってる、核武装論者ですよ。いい加減にしてください。

それにしても、8月6日にヒロシマの平和を疑うなんて題名でよく講演できるな。田母神氏のその感覚に、心から敬意を表します。これが言論の自由だなんて主催者はいいたいようですが、しかし、言論の自由は本来、権力にたたかいをいどむ人間がいってこそ意味のあることです。別に公権力も否定していないような言論の場をもうける程度で、言論封殺すんなっていうのは、おかしいです。大丈夫ですよ。日本政府もアメリカに核の傘で守ってくださいってアメリカにお願いしている。日本政府は核を否定していないし、政府中枢にも核武装を否定していない人もいるんですから、被害者ぶっているんじゃありません。

まあ、なんていうのかな。田母神氏も、日本会議の記事中の人も、核兵器の真の被害をご存じないのでしょう。僕ももちろんわかっているとはいいませんが、しかし、人を一度殺し、さらに一生人を「いつ死ぬか」「いつ病気になるか」と不安に貶め、命を奪うような兵器を使ってまで維持される、勝ち取れる平和などに意味があるのでしょうか? しかも使えば、一度に何万、何十万、何千万という人に被害を及ぼすでしょう。そんな兵器を使って維持される正義、平和など、ありはしない。僕はそう思います。

せめて戦争にルールはあるべきだし、守るべきだ。核兵器は、使われていい兵器じゃない。戦争が終わっても人を殺す兵器を使ってもいいなんて、ふざけるんじゃない。

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2009年6月23日 (火)

シベリア抑留…労働力として差し出された元日本兵たち

シベリア抑留国賠訴訟の原告団の方にお話をうかがう機会があった。

アジア・太平洋戦争後、元日本兵らがソ連軍に連行され、労働力として酷使された「シベリア抑留」では、約60万人が重労働を強制され、6万人以上が亡くなったといわれる。その抑留体験者らが、京都地裁に提訴し、国を訴えて裁判をたたかっているのだ。その結審が6月17日にあった。判決は10月に出る予定だ。

抑留体験者らが、日本政府を訴えるのはなぜか? その理由は、“シベリア抑留は、当時の日本政府や軍部の「棄民」政策の結果だ”というものだ。「国体護持」=つまり天皇制を守るために、当時の大日本帝国の政府・軍部がソ連と取り引きして、元日本兵らを労働力として供与することを申し出たのだと。
 
「棄民」政策をしめす文書の一端は、すでに一九九三年八月の共同通信社の配信記事として報道されている。この記事では、一九四五年八月末、「大本営朝枝参謀」が作成した「関東軍方面停戦状況に関する実視報告」(一九四五年八月二六日)のことが報じられているが、この文書に、次のように書いてあるという(ひらがなは、原文ではカタカナです)。

 「内地に於ける食糧事情及思想経済事情より考うるに規定方針通大陸方面に於いては在留邦人及武装解除後の軍人はソ連の庇護下に満鮮に土着せしめて生活を営む如くソ連側に依頼するを可とす」
 「満鮮に土着する者は日本国籍を離るるも支障なきとす」

 日本国籍を失っても差し障りないので、兵士をどのように処遇するかは任せますよ現地で生活するように処遇をお願いしますよ、と趣旨のことが書かれている。普通に考えて日本国籍じゃなくなってもいいですよ、とはずいぶん勝手だよね。マジで。

 また、この記事とは別に、次のような公文書もある。

  「次は軍人の処置であります。之につきましても当然貴軍にてご計画あることと存じまするが、元々満州に生業を有し家庭を有するもの並に希望者は満州にとどまって貴軍の経営に協力せしめ、其他は逐次内地に帰還せしめられ度いと存じます。右期間迄の間に於きましては、極力貴軍の経営に協力する如く御使ひ願ひ度いと思います」※関東軍総司令部による「ワシレフスキー元帥に対する報告」(一九四五年八月二九日)

 上記の文書を見て不思議なのは、実際に〝「希望者」がシベリア抑留に供せられた〟ことはあったのかということだ。僕が今回聞いた証言、並びに、いただいた証言(書面)では、整然と日本軍自身によって武装解除がされ、末端の兵士たちは整然と行進し、方角もわからぬまま連れて行かれた先が収容所だったとか、あるいは「帰国だ」と聞かされて船に乗せられたが、ついた先が収容所だった、などのような体験が語られているだけだ。

 シベリア抑留が「日本だけが悪い」わけではないのはもちろんだが、しかし日本政府は犯罪的な役割をはたしたし、兵士を見捨てたことは疑いようのない事実だといえるだろう。シベリア抑留は“ソ連が勝利したことをいいことに、日本兵を労働力として使い回した”だけの問題ではなく、日本軍中枢が元日本兵士らを見捨てた棄民・棄兵の結果でもある。

 また、「居留民保護」が、関東軍派遣・駐留の口実であったが、最後の最後に軍部高官らは兵士や居留民を放り出して逃げ去ったのだ、とある原告は指摘していた。

 ところで、こうした棄民政策は、現代にもつながる問題である。国民を見捨て、生活を困難に貶めながら、国家は何も救済しないし補償しない。こうした政治の例は、たとえば後期高齢者医療制度、派遣切り、生活保護の「水際」作戦や打ち切り、国保証の取り上げと財産差し押さえなど、枚挙にいとまがない。原告団のお一人は、こうした棄民政策の被害者らがみんなで手をとりあって運動することが必要だという趣旨のことをおっしゃっていた。もちろん、被害者のみならず、潜在的な被害者(被害者にいつなるかもわからない)全国民が手をつなぐべきだという意味で、僕もまったくその通りだと思う。

 まあ、ですから…シベリア抑留は日本政府にも重い責任のある問題なのですよ、ということを最近知りました。日本政府の暗部は奥深い。暗部を克服してこそ、あるべき国の姿というのは見えてくるような気がします。盲目的な〝信仰〟は必要ないよね。棄民をして恥じない日本政府の体質こそ克服したい。その克服には、多くの国民の力(行動をともなう意思)が必要なんだが。

 なお、シベリア抑留には一般住民、朝鮮国籍の軍属なども含まれていたようでございます…。

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2009年5月24日 (日)

イラク報告会の報告です③

森住さん、高遠さん、志葉さんのイラク報告会の前回、前々回のエントリは下記。

http://anemonefish.cocolog-nifty.com/osakana/2009/05/post-7d9a.html

http://anemonefish.cocolog-nifty.com/osakana/2009/05/post-8147.html

前回、前々回の報告にくわえて、3点だけ、印象に残ったことを書きます。

■1■まず、一点は、高遠さんがイラクに5年ぶりに入れたことで、「とまっていた時計が動き出した」という趣旨のことを話していました。

高遠さんのブログにも書かれていますが、

http://iraqhope.exblog.jp/10912207/

イラク戦争が始まって「なぜイラクに日本は軍隊を送ったのか」とイラクでバッシングされ、日本では人質事件で「つかまったのは自己責任」だというバッシングを受けた。イラク国内の協力者とともに学校再建のプロジェクトなどをおこなってきた高遠さんでしたが、ずっとイラクには入れませんでした。あの事件以来、時計の針が止まっていたという高遠さんは、今回イラクに入り、「おめでとう」「よくきたね」と迎えてもらえた。これが非常に大きな意味をもったようです。

まあ、くわしくはちょっとうまい言葉が思いつかないので、高遠さんのブログを読んで下さい。気持ちが伝わってくると思うので。

■2■2点目は、「日本の憲法第9条の精神を実践しているのは、実は厳しい状況におかれた紛争地の人たちだ」という趣旨の話をしたこと。これは①で話した覚醒委員会の人たちを中心にした、治安回復、米軍撤退の交渉の努力などのことを指しています。とりわけ、米軍に殺されてもおかしくない中を、丸腰で歩いたってことをさして、「そんなこと、日本でできる人はそんなにいないでしょう」と高遠さん。同感です。

■3■3点目は、ロイターが高遠さん一行がイラクに入ったことを受け、在イラクの日本大使館が大あわてで高遠さんらの同意を得ず、護衛をつけたことです。ロイターに大使館が一行の連絡先を教えるようにしつこく迫り、イラクの武装警官を護衛につけたそうです。実は高遠さんたちは覚醒委員会の人たちの協力を得て、ほとんど装備無しで行動していたそうです。「それで十分だった」と志葉さん。しかし武装警官が何人もついて、ピックアップトラックで2台もついて高遠さんたちのまわりにくっついてきたそうです。

このことで取材したかった人がいたが、武装警官がいることを理由に取材を断った人もいたということです。また、志葉さんいわく、「武装警官に引き返してもらった方がいいのか」と覚醒委員会に聞いたら「もう遅い」といわれ、武装警官がついてきたことで「危険になった」といったそうです。どういうことかというと、ラマディは治安は改善したとはいえ、まったくの安全というわけではない。また、イラクの武装警官は、アメリカといっしょになって、国民を虐げてきたからです。まあ、イラク国民の反感を買いかねないし、反米強硬派の的に成りかねないというわけです。志葉さんいわくでっかい銃を持って護衛にあたられたので「目立って仕方ない」といっていました。

重装備で護衛することが、必ずしも安全を確保・向上させられるとは限らないということを感じさせるエピソードだな、と思いました。

(報告会の報告は、とりあえず以上です)

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2009年5月23日 (土)

イラク報告会の報告です②

イラク報告会のつづき。前回は覚醒委員会のことを述べたが、話はそれだけではない。

一回目は、下記URL参照。

http://anemonefish.cocolog-nifty.com/osakana/2009/05/post-7d9a.html

僕が話を聞いて、驚いたエピソードがある。それは、高遠さんがイラクでボランティア活動をする際の「相棒」、カーシムさんの兄は米軍によって「殺された」のだ。

高遠さんいわく、カーシムさんの兄は結婚していて、子どもがいた。だが、交通事故に遭い、出血した。助手席にいた子どもは偶然にも窓から外に放り出されて助かったが、兄は重傷を負った。すぐに周囲の人たちがかけつけて救出し、親戚に連絡をとった。親戚が駆けつけて、車で病院に向かった。ところが当時、病院の近くには、多くのところで米兵の検問があった。米兵は、何時間も検問を通さなかった。時々米兵は脈を測って(死んでいないかどうか確認しているのだ!)、米兵が通ってもよいといったときには、すでに兄は息絶えた時だった。

こんなひどいことってあるだろうか? 病院ぐらいさっさと通せよ。

だが、そんなことはイラクでは日常だった。この日、3人が語ったのは、次のような実情だった。

▽ある産科病院では、米兵の検問があったために病院へたどり着けず、長時間待たされてようやく通されたときには、途中の道で子どもが産まれてしまう、などのこともあった。
(なお、産まれてくる子どもの3%ぐらいが奇形。劣化ウラン弾の影響?)
▽あるジャーナリストは、自宅アパートを米軍に攻撃された。奇跡的に助かったがアパートはずたずたになり、壁には巨大な穴が空いた。
▽アンバール州のカイムという街では、砂漠にテントを張って結婚式をしていたが、米軍が攻撃を加え、虐殺をおこなった。
▽通りにでた親子連れが米軍にねらわれ、親が殺された。子どもはまだ小さかったが、他の住民も子どもを助けようとすれば自分が狙われる。仕方ないので、住民はロープでその幼い子どもをひっかけ、救けた。

また、これは「フライデー」(2009.5.29号)にも紹介されているが、米軍はラマディで大量虐殺をおこない、その墓地が街中にいくつもあるそうだ。3人が今回訪れたあるひとつの墓地(ラマディ)だけでも、「数えたら2000人ぐらいいた」(森住さん)という。その中には米軍の大量虐殺のため、誰か誰かわからず、名無しのものも多かったそうだ。
本来は、こうしたお墓は郊外につくるのだそうだ。だが、なぜ街中にあるのか? しかもそこはもともと公園だったという。

理由は簡単で、米軍が街を封鎖した上で、ラマディで虐殺をおこなったからだ。2006年には「インクスポット作戦」なるものがおこなわれた(一点を米軍が占拠し、そこからインクが染みいるように攻撃、制圧していくので、こういう名前がついているのだそうだ)。住民は街の外に出られないため、空き地を使って墓地をつくった。だから公園が墓地になってしまったのだ。

報告を聞いて、住民を虐殺すること、殺すことのどこが、世界の平和のためなんだ? こんな戦争を支持する日本政府も、いったい何様なんだ? との思いがあらためてこみ上げた。

(つづく)

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イラク報告会の報告です①

昨日、明治大学のリバティタワーで、イラクを訪れた3人による報告会がおこなわれた。報告者はイラクの支援・ボランティアをしてきた高遠菜穂子さんと写真家の森住さん、ジャーナリストの志葉玲さん。

http://anemonefish.cocolog-nifty.com/osakana/2009/05/post-7a47.html

今回行ってきたのは、アンバール州という、イラク西部の地域。時期は4月下旬。8泊9日で、大半がラマディ、1日だけファルージャ。ファルージャは掃討作戦で有名になったが、ラマディもまた、米軍の掃討作戦の犠牲になった街だということだった。

高遠さん、志葉さん、森住さんの三人で行動をともにし、地元の人の協力を受けながらのイラク訪問だったそうだ。

高遠さんといえば、2004年に「自己責任」だとずいぶんバッシングされた。その彼女が5年ぶりにイラクに入ることができた! そのこと自体が、僕にとってはうれしいことだった。

3人が同様に語ったのは、アンバール州の治安は現在、かなり劇的に改善したとのことだった。森住さんが写真を見せてくれたが、夜中に買い物にいったり、アイスクリーム屋さんにいく人などがいて、大人だけでなく子どもも夜出歩く姿が見られたそうだ。日本人がきたぞというので、めずらしがってフレンドリーに迎えられたということだ。

なぜ、アンバール州の治安が改善したのか? 米軍の成果なのか? そうではない。地元の部族社会を基礎とした「覚醒委員会」の命がけのとりくみがあったようだ。

「覚醒委員会」というと、高遠さんいわく、ブッシュ大統領が「覚醒委員会と手を組んだ」などといっていたので、「米国に金で買われたあやしい人たち」だと思っていたそうだが、実際はアンバール州では、「覚醒委員会」が米軍を撤退させ、自分たちで治安を回復させるとりくみをおこなったそうだ。

覚醒委員会の治安改善のとりくみは、主に高遠さんが語ってくれた。交渉を何回も重ね、交渉の最終段階になって、何年かかっても治安を回復できない米軍に「覚醒委員会に3日くれるか、米軍が3カ月で治安を回復するか、どちらかだ」と迫り、米軍側が「やってみろ」といったところ、覚醒委員会が平定作戦をおこなって、本当に治安を回復させたということだった。米軍はほとんど最初、平定できるとは信用していなかったそうだ。

なぜそんなことが可能だったのか?
高遠さんはつぎのようにいった。

「市民は、米軍には情報を渡さない。しかし部族には話す」

どこに怪しいヤツがいる…などの情報を、部族には話す。そのことが治安回復につながったということだった。当たり前のことだが、治安悪化のなかで、そんな平定をよく決意したなあ。考えてみればすごいことだ。きっと。

上記の話と関係するのかどうかよくわからないが、高遠さんは次のようなエピソードも紹介してくれた。

▽覚醒委員会のその地域の代表で、ある部族の有力者は、自分の家の前の通りを米軍に占拠されていた。仕方ないので裏口から出入りしていたが、「覚醒委員会は親米派」だと思われたのか、やがて家の裏手に反米強硬派の武装勢力がしめるようになった。表からも裏からも出入りできない。そのときにこの部族有力者は、近くにある米軍基地まで丸腰で歩いた。

「丸腰で歩く」ということは、イラクでは「死んでも当たり前」の行為だ。イラクでなぜたくさんの人が死んでいるか? “武装勢力がはびこっている”という理由の他に、米軍が無差別殺人を行っているからだ。志葉さんによれば、ラマディのある地域では米軍が占拠し、そこを通る者は民間人であろうが何だろうが米軍のスナイパーがいて、射殺したという通りがイラクにはあったそうだ(「ハンティングロード」と呼ばれていた)。もちろんそのことが知れ渡って住民は通らないようにしていたが、それでも1日に3人ぐらいのペースでイラクの人たちが射殺されていた、という話を聞いたと志葉さんは語った。それぐらい、米兵が住民を殺すのは、当たり前だったということだ。

話を元に戻す。

▽この部族有力者は、米軍基地の入り口で責任者を出せといい、その日は自宅の連絡先を教えて帰った。後日米軍から連絡が来て、家に来た。この部族有力者は、最初は本音を語らず、米兵を何回ももてなし続け(それが部族社会のやり方だと高遠さんはいっていた)、やがて交渉して米兵の地域からの撤退を実現した。

高遠さんは、アンバールでうまくいったからといって、それがイラクの他の地域でもうまくいくとは限らないといっていた。それは僕も同感だ。でも、米軍、武装、それが安全確保…のような意見は、つくづく吟味を繰り返さなければならないと感じさせられた。

報告が長くなりそうなので、あと何回か概要報告を続けることにする。…あと2回ぐらいかな?

(つづく)

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2009年5月22日 (金)

森住さん、高遠さん、志葉さんのイラク報告会。

下記のメールがきたので、お知らせします。…っていうか、今日だな(笑)。僕は行きますよ。

********************

写真家の森住です。

このたび訪問したイラクの緊急報告会を開催することになりました。
高遠菜穂子さんとジャーナリストの志葉玲さんと森住の3人で行います。

日時:2009年5月22日(金)
場所:明治大学駿河台キャンパス
リバティタワー8階1083教室
開場:18:00
開会:18:30
資料代:500円

<明治大学駿河台キャンパス>
〒101-8301 東京都千代田区神田駿河台1-1
■JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線/御茶ノ水駅 下車徒歩3分 ■東京メト
ロ千代田線/新御茶ノ水駅 下車徒歩5分
■都営地下鉄三田線・新宿線、東京メトロ半蔵門線/神保町駅 下車徒歩5分
共催:イラクホープネットワーク 現代史研究会 問い合わせ:
info08*iraq-hope.net 03-6228-0746(JIM-NET事務所)

以下のサイトをクリックして、チラシをダウンロード出来ます。宣伝してくださる方
ご自由にお使いください。
http://morizumiphoto.sakura.ne.jp/sblo_files/mphoto/image/1A1A1A_meidai.doc
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森住 卓

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2009年2月10日 (火)

派遣労働者であり続けるのは、本当に「自己責任」なのか?

派遣労働との関連で、僕は「自己責任」論をいまいましく思っている。

自己責任という言葉は、一般論として、正当だ。「自分の言動とその結果に責任を持つ」という一般論であれば、それは望ましい人の姿であると、僕は認める。

しかし僕は、大企業などに買われた政府と、財界が発信源となって流通させている「自己責任」論には、抗う。政府が果たすべき責任を投げ出すための詭弁であり、財界・大企業の身勝手な"自由"を政府が保障し、財界・大企業様や行政の非人間的所業(や怠慢)を覆い隠すものである。企業などの経済活動の規制を取り払い、自由にすれば、経済は発展するという新自由主義の本質に根ざした議論。それが「派遣労働者であるのは、本人の自己責任」という議論だ。国民の中にもおおくこの自己責任論に賛成している人がいるようだが、何に賛成しているのか、きちんと見極める必要があると、僕は思う。構造改革の急先鋒だった人が「懺悔の書」を出すご時世だし(『資本主義はなぜ自壊したか』中谷巌、2008)。まあ、いまごろ懺悔すんなって感じだけどな。あと10年は懺悔しつづけて、世間に向かって叫び続けてください。

ところで最近、派遣問題に関する国会質問=日本共産党志位和夫委員長の予算委員会での国会質問(2月4日)を見た。

http://www.youtube.com/watch?v=LeSStg6F3cA

(共産党のHPにもアップされています)

国会質問なんて他党もふくめて、昔さんざん傍聴したことがある。どうせつまらないだろうと思っていた。だが、最近とくに派遣切り+正社員切りに危機感を抱いている僕なので、重い腰を上げて(?)、雇用問題の追及で話題になっている志位氏の国会質問を見た。結論からいうと、志位氏の質問は迫力があった。派遣労働者でありつづけるのは、派遣労働者の責任ではなく、企業がそうし向けているのだという例を見せつけた。もちろん、この国会質問だけで派遣問題における「自己責任」論が論破できるとは思わない。が、派遣労働者に、ひとつの強力な武器(論理)をあたえる国会質問だといえるだろう。僕にしてはめずらしく、志位氏を持ち上げておく(笑)。志位氏は、派遣労働者の事例を引用し、麻生総理と舛添厚労相を追及したが、麻生氏や、舛添氏は、明らかな違法行為を指摘されながら、まともな答弁をできず、ひたすら逃げていた。

派遣労働は本来、臨時的なものに限られ、常用してはならない。法律上、3年を超えて雇用する場合、派遣労働者に対して雇用側(派遣先)は直接雇用を申し出なければならない。だが、製造大企業が、法の目をかいくぐっている事例がしめされた。派遣労働者を数カ月だけ"正社員"にして、その後派遣労働者に戻す。こうすることで派遣期間をリセットし、派遣労働の通算期間が3年よりも短いように見せかけ、4年、5年、6年と長期にわたって派遣労働者として使い続ける。このような労働者の事例を、志位氏は次々告発した。

紹介されたマツダの事例では、「同一場所、同一業務でも3カ月を超えて派遣を受け入れない期間(クーリング期間)があれば、継続した派遣と見なさない」という厚生労働省の指針を逆手にとっていた。期間制限を逃れるために、派遣労働の合間に3カ月と1日の期間社員(サポート社員)にする期間を挟み、その後は派遣労働者に戻して使い続けていた。派遣会社とマツダの間に、明らかに期間制限を逃れるための合意があったと思われる。志位氏は「サポート社員への置き換えは、3カ月と1日のあとは派遣に戻すことを前提に進めた。派遣法逃れだった」という派遣会社会社員の証言も示した。

だが、麻生首相は、個別の企業のことに対しては答えないという答弁に終始。一般論としては上記のような事例は違法だと、舛添厚労相は認めたのだが、その舛添氏も「的確な指導を厳正に行っている」と答えるばかりで、逃げるだけだった。「適正な指導」が「厳正」に行われているのであれば、上記のようなことが起こるわけがない。国民に義務だの責任だのいうなら、政府は、現行法のもとでもできる仕事、任務をきちんと果たしてほしい。

また、志位氏が紹介したパナソニックの事例は、ある労基署の怠慢を指摘した。偽装請負・派遣の期間が通算3年を過ぎても直接雇用されないことを訴えた派遣労働者を、当初、労基署はまったく相手にせず、動かなかった。労働者自身が資料を集めて、あらためて労基署に訴えたところ、今度は労基署の指導を受けたパナソニックが、派遣労働者のときよりも賃金の低いアルバイト待遇(時給810円)で「直接雇用」することを派遣労働者に申し出たのだ。こんな馬鹿なことがあるか。

派遣労働者が派遣労働者でありつづけるのが、本当に派遣労働者の責任なのだろうか? 少なくとも今回の志位氏の質問で取り上げられたような、派遣労働を常用するようなことは、きちんと規制されるべきだし、労働者の責任ではないのではないだろうか。あらためて派遣労働者の実態をくわしく知りたいと思った次第だ。

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2009年2月 8日 (日)

お知らせです/志葉玲・ガザ報告会

志葉玲さんの報告会。おさかなも行こうと思ってます…。問題意識、興味のある方はご参加ください。

□■市民社会フォーラム第14回例会■□
         ガザ この現実
「たたかうジャーナリスト」志葉玲・緊急報告会

日 時 2月28日(土)19:00(18:30開場)~21:00
会 場 伊藤塾高田馬場校
参加費 500円
共 催 老人党リアルグループ「護憲+」

 昨年末から22日間続いたイスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への無差別攻撃では、子ども400人以上も含む1300人以上が死亡し、停戦に至った現在でも、国境封鎖は解かれておらず、150万の人々は恐怖の日々を過ごし、水や食料、医薬品が不足しています。
 国際人道法に反するガザ攻撃の被害について、現地取材したフリージャーナリスト・志葉玲さんの緊急報告会を開催いたします。

◆会場アクセス
JR・営団地下鉄東西線・西武新宿線 高田馬場駅早稲田口より
徒歩3分
地図URL http://www.itojuku.co.jp/15sch_baba/map/213.html

TEL. 03-3204-0117
住所〒171-0033 東京都豊島区高田3-14-29

■志葉玲(しば れい)さんプロフィール 
 1975年東京生まれ。大学卒業後、番組制作会社を経て、2002年春から環境、平和、人権をテーマにフリーランスジャーナリストとしての活動を開始。2003年のイラク戦争で、「人間の盾」として滞在しながら民間人の空爆被害を取材したのをはじめ、
頻発する自爆攻撃や、米軍の「テロ掃討作戦」によるイラク市民の被害、自衛隊の活動などについて取材しつづける。著書 に『たたかう!ジャーナリスト宣言―ボクの観た本当の戦争』(社会批評社、2007年) 。
 志葉玲さん公式サイト http://reishiva.jp/

お問い合わせ先 市民社会フォーラム
    メール civilesocietyforum@gmail.com

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2009年2月 2日 (月)

「好景気」は、輸出が伸びただけ?

仕事上である方から次のような政府統計(内閣府「国民経済計算」07年度確報、数値は兆円、四捨五入)をいただきましたので、紹介します。知ってる人も多いだろうけど。

                      国内最終需要                   輸出

1997年度    消費362 投資144(内需合計506)     56

2007年度  消費385 投資123(内需合計508)      92

2007年度初頭まで、日本は「好景気」だといわれました。しかし、まったく僕には実感がありませんでした。

で、上記の数字を見ると、伸びたのはほとんど輸出だけだったことがわかります。単純計算で、内需は2兆円しか伸びていないのに、輸出は36兆円伸びている。%にすれば、内需は0.3%~0.4%程度しか伸びていないのに、輸出は約60%も伸びているのですから、差は顕著です。これじゃあ、好景気を圧倒的多数の国内にいる庶民が感じないのは、当然ですね。「成長を実感に!」とか訴えていた自民党・安●さんのポスターは、まったくお門違いだったといえそうです。

また、上記の数字は消費が伸びているように見えます。しかし、消費に注目した場合も、面白い(?)結果が出ているようです。

1997年度と2007年度の比較ですが、民間消費は3.2%しか伸びていないのに対し、政府の消費が17.3%も伸びているそうです。ひょっとしたらGDP維持のために政府が消費を増やしたのか?と思ってしまいますが、まあ、それは今後の宿題ということで…。

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2009年1月14日 (水)

麻生政権は続くだけ無駄・・・かな。

明けましてあめでとうございます。もう新年のあいさつをしている時期ではないんですけどね(笑)。

昨年末は、仕事がたてこんで、更新が滞っていました。すみません。いいわけついでにいうと、現在の日本経済をどう見ればいいのか、やや視点が定まらず、あれこれ考えていたことも、更新が滞った原因です。オーディオ関連で試行錯誤して、結果がレビューできるほどの水準になかったことも、原因なのですが。

で、日本経済の問題です。麻生政権には失望しました。そんなに期待していたわけじゃないんだけど、実は支配層なりに不況打開の手を打つかもしれないと、麻生政権のようすを眺めていたんです(←やっぱりちょっと期待していた)。でも、景気対策が重要だとかいうわりに、ほとんど何もできていませんよね。「景気の麻生」が聞いてあきれます。こんな政権は、やはり続くだけムダだったと思います。やはり、秋に解散すべきでした。結果論ですが。支持率がどんどん下がり、選挙で勝てるのかどうかかなり怪しい中で、追いつめられながらも解散しない肝っ玉の強さ(?)が麻生氏が首相をつとめる最大にして唯一の利点のようになっている気がします。気のせいでしょうか? 

で。いまの経済危機のもとでは、外需頼みではなく内需を刺激することが必要だと、麻生氏もいっていましたね。

でも、秋からいろいろ麻生政権の迷走ぶりを見ていて、また「派遣切り」など一連の問題を見て、やはり小泉政権以来の新自由主義的な政策をあらためないと、いまの不況を乗り切る有効な「内需拡大」策など出てこないんじゃないかな、と思うようになりました。

ここでいう新自由主義とは、市場原理主義に基づいて、企業の経済活動の「自由」を保障し、障壁を取り払って、企業・投機家のもうけを最優先するような思想のことです。結果、命や健康、安全、生存権、そうしたものが切り捨てられる政治が、日本でもすすみました。

労働までモノのように扱い、賃金を切り下げ、いつでも使い捨てできるようにされていった。社会保障も抑制され、健康や命を守るのは自己責任だという政策がおしすすめられました。一方で国民の社会保障負担は増大。これでは「内需」が冷え込むのも当たり前というものです。使える所得が減っているんだし、社会保障負担も増えていけば、将来の先行きもよくわかりません。いつ首を切られるか、生活できなくなるかわからず、いざというときの備えは自分でやるしかない。これで気前よく服を買ったり、うまいもの食べたり、旅行に行ったり、家を買ったり、車を買ったりできやしません。景気がよくなるわけない。今日一日の食事さえ満足にとれない人、生活必需品すら十分にそろえられない人もいるんですからね。

小泉構造改革は、圧倒的多くの国民の所得を減らし続けるような政策であり、将来不安を増大させる愚策であったわけです。こうした政策を政治が大企業に金で買われてすすめてきたことが、今日の日本の不況をますます深刻にしていると思います。

僕がいちばん許せないと思っていることは、大多数の国民所得は減少し、明日の生活すら見通しが立たない食うや食わずの国民が続出している一方で、金は余っているところには余っていることです。資本金一〇億円以上の大企業には、総額二三〇兆円、一億円以上では四〇〇兆円ものお金が、内部留保として貯まっていると、先日とある経済学者の方にうかがいました。金はあるところにはある。だぶついたまま、国民には落ちてこないお金が、大企業様には膨大にあるのです。

企業がもうかれば、それがやがて国民の家計にも波及し、経済は浮上するという論理はもはや成り立たない。この間の日本の好景気は、実はまやかしで、外需にもっぱら頼ってきた輸出大企業が春を謳歌したにすぎません。構造改革の急先鋒=竹中平蔵総務相(当時)は、「ジャンボ機の離陸と同じで前輪(大企業)が浮けば後輪(中小零細、消費)も浮くんです」といっていたが、前輪が浮いたと思ったら、そのまま着陸してしまった。それがいまの日本です。

バブル崩壊期と比べ企業の内部留保は増えました。トヨタは一三兆円も内部留保があるといいます。一方で圧倒的多数の労働者の賃金は下がり続けた。こんな割に合わぬ話はありません。さらに、首を切られ、死のうとまで思い詰める労働者がいる現状で、何を政府はやっているのでしょうか。献金元の大企業様を拝むだけで何もできない政治家は、今日の日本には必要ありません。

総選挙後の政権は民主党政権かしら。これも僕的には頭痛いんですけどね。まあ、僕は民主にも投票しないことだけは、周知の事実でございます。総選挙はどうなるか。総選挙後はどのような情勢が待ち受けているか。楽しみに待つことにします。・・・まあ、総選挙を座して眺めることも、僕はしませんけどね。

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